デザインとは必ず人を幸せにするものでなくてはいけない。
『皆さんはデザインって何、だと思いますか?』
『良いデザインを見分ける基準って何だと思いますか?』
デザインと一言で言ってもその中に含まれる要素は一つのものではありません。
使いやすくて(住み心地)格好よく(美しい)安全(構造)の全てがデザインです。
見た目のデザインに走りすぎて、それがかえって住み心地が悪くストレスとなってしまったり、便利さのみを考えて退屈な家になってしまったりする。しかし全てのデザインの要素のバランスを考えぬかれた住まいは、ストレスを感じることなく、住まい手の感性を磨き、愛着が湧き愛される住まいとなります。デザインとは単に見えるもだけではなくそこから生まれるゆとりややすらぎのコントロールとも言えます。
また構造はもっとも大切な要素です。見た目だけにこだわって構造強度をおざなりにしたデザイナーズハウスをよく見かけます。住まいとはそこで長く人がいとなみ、生命を育む場所です。だからこそ本来の棲みかとしての意味を見つめ直す必要があります。住まいとは、外敵から身を守り、自然からのシェルターでなければならない。それが住宅の設計者がもつ他の芸術デザイナーとちがうところです。私も家族がいる。同じようにあたりまえにクライアントも家族がいる。安心して暮らして頂けることを自分自身のこと以上に置き換えて親切に設計することを心がけています。